7階建てマンションの建築費用相場とは

7階建てマンションの敷地面積別建築費の目安

同じ7階建てのマンションでも、敷地面積によって建築費用は異なりますが、全国の相場としては下記の表のようになっています。

敷地面積 重量鉄骨造 鉄筋コンクリート造
50坪3億1,000万~3億7,000万円3億2,000万~3億9,000万円
80坪5億0,000万~5億9,000万円5億1,000万~6億3,000万円
100坪6億2,000万~7億4,000万円6億4,000万~7億8,000万円

※上記は国税庁の発表する「地域別・構造別の工事費用表(1m2当たり)【令和5年分用】」(※)の東京都、愛知県、大阪府の平均工事費用から、各坪数x階数で算出(※2024年1月19日現在)したものです。端数は切り捨て。

参考元:国税庁「地域別・構造別の工事費用表(1m2当たり)【令和5年分用】」

東名阪の建築費用について

マンションの建築する際に掛かる費用は、骨組構造や土地面積などでも大きく異なってきますが、全国相場で見たとき7階建てのマンションの坪単価(鉄骨造)が約85万9,560円だと言われています(※)。

そのため、1フロアが40坪だとすると約2憶円は最低でも掛かることに。安く建てたいと考えているのなら木造のマンションも1つの手だと思いますが、最近は災害での万が一のことを考えて木造マンションを選ばない傾向にあるので、住居者が入らないというケースも考えられます。自分が想定する家賃が貰えるのか、建築する場所のニーズをしっかりと把握したうえで建築する必要があるでしょう。

ここでは、東京・大阪・名古屋の東名阪エリアのマンションを建てる際に気を付けておきたいことをまとめているので、ぜひチェックしてください。

※参考元:HOME4U公式HP(https://land.home4u.jp/guide/mansion-management-5-1187)

用途地域別のマンションの容積率・建ぺい率

  • 50坪

50坪は畳約100枚ほどの広さになります。7階建てマンションを50坪で建てたとき東京や名古屋とくらべて大阪のほうがおすすめ。1階あたりの建坪を広く建設することが可能。ただし用途地域によっては東京や名古屋が広い場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

◆【東京】50坪の建ぺい率・容積率
用途地域 建ぺい率 容積率 上限建坪 7階建てが
可能な建坪
実際の容積率
第一種低層住居専用地域 30~60% 60~200% 15~30 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第二種低層住居専用地域 40~60% 80~200% 20~30 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第一種中高層住居専用地域 30~60% 100~500% 15~30 7~30 98~420%
第二種中高層住居専用地域 40~60% 100~500% 20~30 7~30 98~420%
第一種住居地域 50~60% 100~500% 25~30 7~30 98~420%
第二種住居地域 50~80% 100~500% 25~40 7~35 98~490%
準住居地域 50~80% 100~500% 25~40 7~35 98~490%
近隣商業地域 60~80% 100~500% 30~40 7~35 98~490%
◆【名古屋】50坪の建ぺい率・容積率
用途地域 建ぺい率 容積率 上限建坪 7階建てが
可能な建坪
実際の容積率
第一種低層住居専用地域 30~50% 50~150% 15~25 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第二種低層住居専用地域 30~50% 50~150% 15~25 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第一種中高層住居専用地域 50~60% 150~200% 25~30 10~14 140~196%
第二種中高層住居専用地域 60% 150~200% 30 10~14 140~196%
第一種住居地域 60% 200% 30 14 196%
第二種住居地域 60% 200~400% 30 14~28 196~392%
準住居地域 60% 200~300% 30 14~21 196~294%
近隣商業地域 80% 200~400% 40 14~28 196~392%
◆【大阪】50坪の建ぺい率・容積率
用途地域 建ぺい率 容積率 上限建坪 7階建てが
可能な建坪
実際の容積率
第一種低層住居専用地域 30~60% 50~200% 15~30 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第二種低層住居専用地域 30~60% 50~200% 15~30 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第一種中高層住居専用地域 30~60% 100~500% 15~30 7~30 98~420%
第二種中高層住居専用地域 30~60% 100~500% 15~30 7~30 98~420%
第一種住居地域 50~80% 100~500% 25~40 7~35 98~490%
第二種住居地域 50~80% 100~500% 25~40 7~35 98~490%
準住居地域 50~80% 100~500% 25~40 7~35 98~490%
近隣商業地域 60~80% 100~500% 30~40 7~35 98~490%
  • 80坪

東名阪エリアでは第二種住居地域までの建ぺいや容積率の数値に大きな差はありません。広くて過ごしやすい部屋を求めて建築を考えるなら、高さ制限がなく建坪が広く設定されている、東京と大阪の住居地域を選ぶとこだわりの建物をつくることができます。

◆【東京】80坪の建ぺい率・容積率
用途地域 建ぺい率 容積率 上限建坪 7階建てが
可能な建坪
実際の容積率
第一種低層住居専用地域 30~60% 60~200% 24~48 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第二種低層住居専用地域 40~60% 80~200% 32~48 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第一種中高層住居専用地域 30~60% 100~500% 24~48 11~48 96~420%
第二種中高層住居専用地域 40~60% 100~500% 32~48 11~48 96~420%
第一種住居地域 50~60% 100~500% 40~48 11~48 96~420%
第二種住居地域 50~80% 100~500% 40~64 11~57 96~499%
準住居地域 50~80% 100~500% 40~64 11~57 96~499%
近隣商業地域 60~80% 100~500% 48~64 11~57 96~499%
◆【名古屋】80坪の建ぺい率・容積率
用途地域 建ぺい率 容積率 上限建坪 7階建てが
可能な建坪
実際の容積率
第一種低層住居専用地域 30~50% 50~150% 24~40 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第二種低層住居専用地域 30~50% 50~150% 24~40 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第一種中高層住居専用地域 50~60% 150~200% 40~48 17~22 149~193%
第二種中高層住居専用地域 60% 150~200% 48 17~22 149~193%
第一種住居地域 60% 200% 48 22 193%
第二種住居地域 60% 200~400% 48 22~45 193~394%
準住居地域 60% 200~300% 48 22~34 193~298%
近隣商業地域 80% 200~400% 64 22~45 193~394%
◆【大阪】80坪の建ぺい率・容積率
用途地域 建ぺい率 容積率 上限建坪 7階建てが
可能な建坪
実際の容積率
第一種低層住居専用地域 30~60% 50~200% 24~48 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第二種低層住居専用地域 30~60% 50~200% 24~48 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第一種中高層住居専用地域 30~60% 100~500% 24~48 11~48 96~420%
第二種中高層住居専用地域 30~60% 100~500% 24~48 11~48 96~420%
第一種住居地域 50~80% 100~500% 40~64 11~57 96~499%
第二種住居地域 50~80% 100~500% 40~64 11~57 96~499%
準住居地域 50~80% 100~500% 40~64 11~57 96~499%
近隣商業地域 60~80% 100~500% 48~64 11~57 96~499%
  • 100坪

100坪の大きさは、おおよそ畳200枚分にあたります。東名阪エリアでも間取りを大きく設けられるため、広い部屋になることでしょう。過ごしやすい建物なら入居希望者も増えるため、空き部屋を作ることなく家賃収入も見込めます。

◆【東京】100坪の建ぺい率・容積率
用途地域 建ぺい率 容積率 上限建坪 7階建てが
可能な建坪
実際の容積率
第一種低層住居専用地域 30~60% 60~200% 30~60 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第二種低層住居専用地域 40~60% 80~200% 40~60 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第一種中高層住居専用地域 30~60% 100~500% 30~60 14~60 98~420%
第二種中高層住居専用地域 40~60% 100~500% 40~60 14~60 98~420%
第一種住居地域 50~60% 100~500% 50~60 14~60 98~420%
第二種住居地域 50~80% 100~500% 50~80 14~71 98~497%
準住居地域 50~80% 100~500% 50~80 14~71 98~497%
近隣商業地域 60~80% 100~500% 60~80 14~71 98~497%
◆【名古屋】100坪の建ぺい率・容積率
用途地域 建ぺい率 容積率 上限建坪 7階建てが
可能な建坪
実際の容積率
第一種低層住居専用地域 30~50% 50~150% 30~50 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第二種低層住居専用地域 30~50% 50~150% 30~50 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第一種中高層住居専用地域 50~60% 150~200% 50~60 21~28 147~196%
第二種中高層住居専用地域 60% 150~200% 60 21~28 147~196%
第一種住居地域 60% 200% 60 28 196%
第二種住居地域 60% 200~400% 60 28~57 196~399%
準住居地域 60% 200~300% 60 28~42 196~294%
近隣商業地域 80% 200~400% 80 28~57 196~399%
◆【大阪】100坪の建ぺい率・容積率
用途地域 建ぺい率 容積率 上限建坪 7階建てが
可能な建坪
実際の容積率
第一種低層住居専用地域 30~60% 50~200% 30~60 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第二種低層住居専用地域 30~60% 50~200% 30~60 建設不可
(高さ限度有)
建設不可
(高さ限度有)
第一種中高層住居専用地域 30~60% 100~500% 30~60 14~60 98~420%
第二種中高層住居専用地域 30~60% 100~500% 30~60 14~60 98~420%
第一種住居地域 50~80% 100~500% 50~80 14~71 98~497%
第二種住居地域 50~80% 100~500% 50~80 14~71 98~497%
準住居地域 50~80% 100~500% 50~80 14~71 98~497%
近隣商業地域 60~80% 100~500% 60~80 14~71 98~497%

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東名阪のマンション規制について

マンションを建築しようと考えたときに、最初にまず見て欲しいのが「マンション建設の規定」です。あまり知られてはいませんが、土地が空いているからっといって「この場所にマンションを建てたい」とむやみにマンションを建てることはできません。都道府県はもちろん、市町村によってマンション建設の規定は異なるからです。ここでは東名阪エリアにスポットライトを当てて、マンションを建てる際に確認しておきたい規定について紹介します。東名阪エリアでマンション建築を検討している方はぜひチェックしてください。

  • 東京のマンション建築規制

東京23区ではワンルームマンションに住む単身者や赴任者は「引っ越しまでの期限が短いため、住民として定着しない」「地域のコミュニティへの参加が少なく、地域活動が収縮する一因になる」と考え、ワンルームマンション建築に規制を設けているのが特徴です。条例としては以下のようになっています。

・新宿区:階数3階以上、総戸数10戸以上、戸数が30戸以上になる場合は40平方メートル以上の住戸を併設

・渋谷区:33平方メートル未満、総戸15戸以上、占有面積28平方メートル以上、50平方メートル以上の住戸を併設

・杉並区:階数3階以上、戸席20戸以上、占有面積25平方メートル以上、住戸数20戸を越える場合は半分以上を40平方メートル以上の住戸にする

・港区:総戸数7戸以上対象、占有面積20平方メートル以上

このように区域だけでも異なる規制が設けられているので、東京でワンルームマンションを建築しようと考えている方は事前のチェックが必要です。これまでは狭い土地で安くできたワンルームマンション投資ですが、建築規制により、これからは東京23区で費用を抑えてノのワンルームマンション建築するのは難しくなります。

  • 名古屋のマンション建築規制

名古屋のマンション建築で代表的なものは「高度地区」です。高度地区とは平成30年に実施された規制の1つで、秩序ある良好な街並みを目指すため建物の高さを制限する都市計画のことを指します。一般住宅・店舗や工場は10階まで、広い幹線道路沿いの地域は14~15階程度までと決めることによって、日当たりがよくなり、住宅地の環境を維持できるなど様々なメリットを得られる規制。

ほかにも周囲の日照環境を確保するための「日影規制」という規定もあります。建物による一定時間以上の日影ができないようにしなければならず、建物の形状を制限されるケースもあるようです。

高度地区・日影規制の条例の詳しい内容は、名古屋市の公式サイトにて詳しい内容は記載されています。名古屋市で建築を検討している方は一度目を通すようにしましょう。

  • 大阪のマンション建築規制

大阪ではワンルームマンションの建築に伴ういざこざの防止と、近隣の方たちと良好な住環境の確保をするための規定「大阪ワンルームマンション形式集合建築物に関する指導要網」を用意。この規定は既存住宅や駐車場の付帯に関する一定の基準、管理体制の設備に関する規定です。大阪でワンルームマンションを建築しようと考えているなら、一度は確認する必要があります。

ほかにも、30戸以上のマンションの場合は「大阪市共同住宅の駐車施設に関する指導要網」の規定により、駐車施設を設置するという項目も。駐車場のほかにも駐輪場を設置しなければならないケースもあるので、自分が理想とするマンションはどういった規定を満たさなければならないのかを事前に確認するようにしましょう。

高層マンションは容積率を必ずチェック!

一般的な住宅も含め、建物を建てる場合に意識しなくてはならない「建ぺい率」と「容積率」。
マンションを建てる上で建ぺい率と容積率をきちんと把握して建築計画を立てないと、建築基準法違反となってしまいますので、マンションを立てる土地の建ぺい率・容積率の条件をしっかり把握しておくことが大切です。

まずは、この「容積率」について詳しくご紹介します。

容積率とは

容積率とは、マンションなどの建物の延べ床面積の敷地面積に対する割合を指します。容積率の計算方法は以下の通りです。

延べ床面積/敷地面積×100

例えば、敷地面積100m2の土地に、1階40m2の2階建てのマンションを建てた場合の容積率は、80/100×100となり、容積率は80%と算出することができます。
逆に、式面積が200m2の土地で、容積率が60%という条件がついていた場合は延べ床面積が120m2となりますので、2階建てのマンションの場合は1階あたり60m2のマンションが建てられるという計算になります。

そのため、予算や収益性だけでなく「容積率」という土地の条件も加味しながら計画を建てる必要があります。

容積率は土地やエリアによって変わる

容積率は、建築基準法第52条で、都市計画区域および準都市計画区域内において用途地域の種別や建物の構造に応じて容積率の限度を定めています。

そのため、エリアや土地ごとに異なる容積率が定められています。
例えば東京都の場合、第一種低層住居専用地域では容積率が50%~200%と定められています。第一種中高層住居専用地域の場合の建ぺい率は100%~500%となっているため、第一種低層住居専用地域よりも高いマンションを作ることが可能となります。
決められた土地の中でもマンションの階数が増えるほど収益性があがりますので、できる範囲内で高いマンションを建てたいところですが、容積率の問題で希望の階数が建てられない場合もありますので注意が必要です。
すでにマンションを建てようと考えている土地を持っている場合は、土地の建ぺい率・容積率をしっかり把握しておくことが大切です。

これから土地を購入しようと考えている場合は、土地ごとにどんなマンションの需要があるかという視点以外にも、土地の容積率もしっかりチェックすることが大切です。

容積率を無視して建てられたマンションのケース

大阪府池田市にあるとあるマンションの事例では、7階建てが限度の土地で9階建てのマンションを建てたことで検査済み証が交付されず、建築基準法違反の建物としてマンションの所有者に是正措置命令が出されています。しかし再三の命令にも従わず、建築基準法違反で刑事告発も検討している状況となっています。

このように、「容積率」は都市計画ごとに定められているものとなりますので、容積率を無視して建てられたマンションは建築基準法違反となり、刑事罰の対象になります。

結局大金をかけて取り壊さざるをえなくなりますので、事前にしっかり容積率を確認しながら建築計画を建てることが大切です。

ちなみに、今回のようなケースの場合は、建築物の是正命令に違反していることになりますので、罰金は最高で1億円に上る重大な違反となります。

参照元:日経クロステック「階数偽装マンション、是正工事で分かった危険性|江村 英哲」2018.08.24(https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00154/00222/)

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