賃貸併用住宅に掛かる費用について

賃貸併用住宅の建築費の目安

構造別の建築費用について

賃貸併用住宅の建築費用を左右するのは、建築物の構造です。木造、軽量鉄骨、重量鉄骨、鉄筋コンクリートのうちいずれを採用するかによって、坪単価は大きく変化します。それぞれの坪単価は次の表を参考にしてください。

建築構造 坪単価の目安
木造 75~110万円
鉄骨造 80~130万円
鉄筋コンクリート 100~140万円

坪単価を確認すると木造の賃貸併用住宅の建築費用が最も安くなりますが、木造は鉄筋コンクリートなどよりも耐久性が低いため、修繕費が高くなると考えられます。

2021年04月時点

引用元:HOME4Uオーナーズ「賃貸併用住宅の費用はいくら?上手なコストダウン方法を解説」

構造別にみた延床面積ごとの建築費目安

前の項目でご紹介した坪単価の目安を用いて、賃貸併用住宅の実際の建築費用の相場を、延床面積ごとに計算してみましょう。

建築構造 延床面積
50坪 80坪 100坪
木造 3,750万~5,500万円 6,000万~8,800万円 7,500万~1億1,000万円
鉄骨造 4,000万~6,500万円 6,400万~1億400万円 8,000万~1億3,000万円
鉄筋コンクリート 5,000万~7,000万円 8,000万~1億1,200万円 1億円~1億4,000万

2021年04月時点

引用元:HOME4Uオーナーズ「賃貸併用住宅の費用はいくら?上手なコストダウン方法を解説」

一般財団法人住総研の資料によると、賃貸併用住宅における延床面積の全国平均は約80坪程度です。

敷地面積をみると、全国戸建平均 238.86 ㎡に対し賃貸併用住宅は平均 233.92 ㎡と同じ程度の面積ながら、延床面積は全国戸建平均 130.51 ㎡に対し、賃貸併用住宅の平均は 268.93 ㎡と規模が大きい。

出典:一般財団法人 住総研:(PDF)資産運用型「賃貸併用住宅」の利活用によるコミュニティ形成 2014年度版

選択する建築構造や延床面積によって建築費用の相場は異なりますが、この資料の内容から考えると、どの建築構造を選択したとしても5,000~8,000万円前後が建築費用の目安になると考えられます。

賃貸併用住宅は建築費が高額

賃貸併用住宅は通常の住宅と賃貸部分を同時に建築する必要があるため、当然ながら通常の住宅を建てるときよりも建築費用が高くなります。通常の住宅よりも床面積が広くなるうえに、部屋数が増えるため設置しなければならない設備の数も増えるからです。

言わば規模の小さなマイホームと賃貸物件を同時に建築するイメージとなるため、選ぶべき建築構造や建築ニーズをよく考慮し、予算を立てていく必要があります。

マンション建築会社による建築費の違いについて

賃貸併用住宅の建築費用は、マンション建築会社によっても異なります。ハウスメーカーに依頼する場合と、中小規模の工務店に依頼する場合では費用に差が発生します。

ハウスメーカーで建築をした場合、中小規模の工務店より建築費用が高額になる傾向があります。それはサポート力・ブランド力の高さによるものです。大規模なハウスメーカーのサポート力の高さは、提案・近隣対策・アフターサービスなどすべての面で秀でています。

優れたサービスを提供してもらう分、建築費用が多少高くなることは致し方ないことでしょう。

中小規模の工務店は、一般的にハウスメーカーよりも建築にかかるコストは低くなるため、建築費用の低さを重視するのであればおすすめです。ハウスメーカーよりも細かな部分に対応してもらえること、相談がしやすいことなども魅力となります。

ブランド力やサポートの手厚さではハウスメーカーに軍配が上がりますが、工務店には、中小規模だからこそ実現できる対応力の高さがあります。

賃貸併用住宅の建築では住宅ローンが利用可能

賃貸併用住宅は、延床面積の広さや戸数の多さから建築費用が高額になりがちですが、住宅ローンを利用して資金を調達することができます。住宅ローンは自宅を建てるときに利用するローンなので、通常、賃貸物件では使えません。

しかし賃貸併用住宅は自宅を兼ねた賃貸物件であるため、住宅ローンを利用可能。住宅ローンは各種ローンの中でも、金利面、返済期間の面などで優遇されています。

賃貸マンション建築の際に利用できるローンは、住宅ローンよりも金利が高く、返済期間も短くなっていることが多いものです。その点から考えると、住宅ローンを利用して建てられる賃貸併用住宅は、建築費用こそ高額ですが、より有利な条件で建てられる賃貸物件だと言えます。

賃貸併用住宅で住宅ローンを利用するための条件

すべての賃貸併用住宅で住宅ローンを利用できるわけではなく、条件をクリアした場合のみ利用可能となります。その条件とは、「総床面積の50%以上が自宅用スペースであること」です。

もちろん住宅ローンを提供している金融機関によって、ローンを組むときの条件は変わります。ですがこの条件は多くの金融機関によって要件として定められています。

50%以上という条件を課していない金融機関も存在するので、条件がなければ自宅用スペースが50%未満であっても住宅ローンを使えます。ただし自宅用スペースを50%未満で建築した場合は、「住宅ローン控除」を受けられなくなるので注意しましょう。

(3)新築又は取得をした住宅の床面積が50平方メートル以上であり、床面積の2分の1以上の部分が専ら自己の居住の用に供するものであること。

出典:国税庁:No.1213 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)

このように賃貸併用住宅で自宅用スペースを50%以上確保することは、住宅ローン控除を利用するための要件でもあります。住宅ローン控除については次の項目で詳しくご説明します。

住宅ローン控除について

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは、住宅ローンを利用して自宅を建てた際に、翌年の所得税から一定金額を控除するという制度です。確定申告のときに申告することで、令和3年12月31日まで適用されます。自宅用スペースの割合が条件のひとつとなっていますが、すべての条件について確認しておきましょう。

参照元:国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1212.htm)

  • 建築した日から6ヶ月以内に居住し、その年の12月31日まで住み続けていること
  • 控除を受ける年の合計所得が3,000万円以下であること
  • 建物の床面積が50平方メートル以上であること
  • 自宅用スペースが50%以上あること
  • 返済に10年以上かかる住宅ローンを利用していること
  • 建築した年と前後2年間に長期譲渡所得の課税の特例などを受けていないこと

建築費用が高額になる賃貸併用住宅を建てるときは、控除を最大限に活用して負担を減らしていくべきです。控除が受けられれば住宅ローンを利用しても、金利負担分を軽減させることが可能。住宅ローン控除の適用条件をよく把握し、確実に受けられるようにしてください。

賃貸併用住宅のローン面での優位性について

賃貸併用住宅の建築に住宅ローンを活用することは、通常の賃貸物件と比較して、賃貸併用住宅の方がローン面で有利になるということです。通常の賃貸物件を建てるときに利用する「アパートローン」と比較して、住宅ローンはどのような点が優れているのでしょうか。

低金利

住宅ローンはアパートローンよりも低金利です。2019年10月時点における各銀行の住宅ローン金利は、固定金利35年返済で1.2~1.3%が平均となっています。しかしアパートローンの場合は3.0~4.0%前後が平均となり、住宅ローンよりも金利負担が増加。

借入金額が大きく、返済期間が長くなる傾向にあるマンション建築における資金調達では、金利をどれだけ低く抑えられるかが鍵となります。低金利の住宅ローンを利用できることは、賃貸併用住宅を建てるときの大きなメリットです。

長期的な返済が可能

住宅ローンは最大35年に渡る返済が可能ですが、アパートローンでは返済期間を10年まで、20年までしか選べないケースもあります。

アパートローンの返済期間が短く設定されている理由は、不動産の法定耐用年数から返済期間を算出しているからです。法定耐用年数は建物の用途や建築構造によって異なりますが、木造の住宅用不動産であれば22年。そのため、22年以上のローンを組めないように設定しているのです。

返済期間が長くなれば毎月の負担が減るので、最長35年間の返済ができる住宅ローンを利用すれば、資金面において将来的な安心感が得られるでしょう。

審査通過率の高さ

アパートローンは住宅ローンよりも審査通過率が低くなります。審査通貨に不安がある人にとっても、住宅ローンを利用できることはメリットです。

アパートローンの審査通過率が低い理由は、相続税法が改正されてからアパート・マンション建築をする人が増えたため。アパートが供給過多にならないように、金融庁が厳しく目を光らせているからです。自己資金が10%以上あること、賃貸物件経営の経験があることなども含めて審査が行われるため、初めて賃貸物件を建てようとする人にとっては敷居が高くなっています。

その点住宅ローンであれば、賃貸物件経営の経験が問われることもありませんし、自己資金が少なくても審査に通過できる可能性は高く優位です。

住宅ローン控除の適用

住宅ローン控除については先に解説しましたが、アパートローンを利用して不動産を建てた場合、住宅ローン控除は適用されません。アパートローンは事業用のローンとされているため、居住用住宅を建てるためのローンとはみなされないからです。

マンション建築後もサポートしてくれる業者選びが高収益のコツ!

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    引用元:アヴェントハウス公式HP
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    引用元:シノケン公式HP(https:
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※参照元:全国賃貸住宅新聞PDF版無料配布6月22日号(https://www.zenchin.com/info/11028.php)

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